作業手順書 | 建設安全の実践

作業手順書の作り方(鉄筋組立を例に)

建設作業のレシピ作り(基礎編)鉄筋組立

まずは簡単な単位作業の鉄筋組立のなかの、結束についてレシピを作り、作業手順書を作成します。

鉄筋結束のレシピ

  • 準備するもの 鉄筋(異形棒鋼13㎜、16㎜、19㎜など)、結束線、ハッカー、保護具(ヘルメット、安全靴、手袋(使い慣れたもの))
  • 組み立てる鉄筋を配筋図に合わせて、マーキングを行う
  • 立面の組み立ての際長尺ものは、二人以上で鉄筋を持ち上げマーキングに合わせる
  • マーキングに合わさった状態で、結束線を回しこみハッカーで輪を引掛ける
  • 結束線の片方に引掛けた輪を交差させハッカーを回すことで締める
  • 引掛けた輪及び結束線の端を内側に入れる
  • 2~6の作業を繰り返し、鉄筋の結束を行う
鉄筋結束の用意するものと作業手順

「鉄筋を結束する」という単位作業を分解するとこのようになります。作業手順書では一つ一つの作業における危険なポイント、注意点を考慮して作成します。

危険なポイント

  • 鉄筋配置時に呼吸が合わず鉄筋を落としてけがをする → 鉄筋の配置時には、声を掛け合って持ち上げる 
  • 締め終わった結束線を内側に入れる際、結束線で指を差す → 結束線の先端に注意し作業する。フィットしたゴム手を使用する(オイルカワ鉄筋 鉄筋屋さん専用グローブなるものもあります)

レシピ作りは、頭の中に現場を再現し、作業を行う事です。経験を積むと、初めての作業であっても頭の中で作業することが出来ます。イメージトレーニングですね。そのためにも、疑問に感じたことは質問してください。疑問のままにしないことが一番です。

鉄筋組立『結束作業』作業手順書

鉄筋結束レシピをもとにして作業手順書を作成します。レシピで書いた文章をコピーで貼るだけです。
一部※印の部分は書き込んでいます。
作業手順書は一度作成すれば数年に1回見直しを行います。現場ごとで、多少異なる部分がある場合は、朱書きで追記すればOKです。
まずは、自社の単位作業について作りましょう。職長は作業員に作り方を教えるためにも、練習してください。

鉄筋組立 結束作業の作業手順書
鉄筋組立 結束作業の作業手順書